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ピアノソナタ第31番 (ベートーヴェン) : ウィキペディア日本語版 | ピアノソナタ第31番 (ベートーヴェン)[ぴあのそなただい31ばん]
ピアノソナタ第31番 変イ長調 作品110は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1821年に完成したピアノソナタ。 == 概要 == ベートーヴェンの最後のピアノソナタ3作品(第30番、第31番、第32番)は、『ミサ・ソレムニス』や『ディアベリ変奏曲』などの大作の仕事の合間を縫うように並行して進められていった。途中、やがて彼の命を奪うことになる病に伏せることになるが、健康を回復したベートーヴェンは旺盛な創作意欲をもってこの作品を書き上げた。楽譜には1821年12月25日と書き入れられ、これが完成の日付と考えられるものの、その後1822年になってからも終楽章の手直しが行われたとされる。こうして生まれた本作品には前作を超える抒情性に加え、ユーモラスな洒落も盛り込まれており〔、豊かな情感が表出されている。また、終楽章に記された数々のト書きは、しばしば作曲者を襲った病魔との関連で考察される〔〔。 1822年2月18日付の書簡からは、このピアノソナタが続く第32番と共に、ベートーヴェンと親交の深かったアントニー・ブレンターノに献呈される予定であったことがわかる。ところが、出版時には楽譜に献辞は掲げられておらず、献呈者なしとなった理由を決定づける証拠も見つかっていないため不明である。。ブレンターノ夫人への献呈が検討される以前には、弟子のフェルディナント・リースへの恩義に報いるために彼に捧げられることになっていたとする説もある。楽譜の出版は1822年7月、シュレジンガー、シュタイナー、ブージーなどから行われた。 作曲者はチェロソナタ第5番にみらるように、後期の作品ではフーガの応用に大きく傾いている。この曲の終楽章は、最後の3曲のピアノソナタの中では最も典型的にフーガを用いたものである。ドナルド・フランシス・トーヴィーは「ベートーヴェンの描くあらゆる幻想と同じく、このフーガは世界を飲み込み、超越するものである」と述べた〔。
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